何となく聞いたことがある方も説明はできなかったり、「フォレンジック」という言葉が指し示す範囲がどこまでなのかという疑問もあるかと思います。 今回は、これからビジネスマンにとって重要度が増してくるであろう「フォレンジック」について解説します。動画もあわせてご覧ください。
1.フォレンジックが指すものとは
「フォレンジック」といっても人によってイメージするものが違うことが多く、ある意味曖昧な言葉とも言えますが大きく分けて、
1.不正調査の時のフォレンジック
2.情報漏えいの痕跡を探すフォレンジック
こちらの2種類かあります。
今回は主にフォレンジック=不正調査の場合について解説します。
2.不正調査のフォレンジック
これはどういうものかというと、皆さんが使っているパソコン、スマホ(携帯電話)、場合によってはICレコーダーなど電子機器のデータのコピーを取って解析する。
例えばパソコンだったら、その中のデータ、Word、Excel、Eメールなどを場合によっては復元しながら解析していく作業になります。
1.の話に少し戻りますが、不正調査のフォレンジックの中でも純粋に電子機器の解析のことだけを指す人と、電子データを見るところまで含めてフォレンジックと指す人もいます。
3.フォレンジック~データのコピー~
フォレンジックで何をするのか具体的に説明していきたいと思います。
まずは、対象の電子機器からデータをコピーするのですが、こちらは専用の機械を使います。普段、我々が通常の仕事でデータをコピーするようなドラッグ&ドロップなどではありません。
実は厳密に言うとドラッグ&ドロップでは同一性を保った状態でのコピーができないのです。不正調査においては同一性が問題になったりするといけないので、フォレンジックコピーを取ることになります。
4.フォレンジックのポイント
フォレンジックは裁判や紛争の際に非常に重要になってきます。そんなフォレンジックを行う上での最大のポイントは、意外かもしれませんがコストです。皆さんの会社で不正があってフォレンジックを行うことになったとしてコピー漏れがあったらと心配になりませんでしょうか?自分が担当だとしたら、念のためと思って広い範囲でフォレンジックをしたくなりませでしょうか?
実はフォレンジックはデータ容量で課金されることが多いです
最近のパソコンは容量が多く1TBというのも珍しくはありません。そのためパソコン1台を丸々フォレンジックコピーしてしまうと多額のコストがかかってしまいます。
そのため本当に必要な部分、必要最小限の範囲に絞りながらフォレンジックを掛けていくことを常に意識しています。
この部分をアドバイスできるのが弊社TMIP&Sの存在意義だと考えています。
弊社では、フォレンジック案件を豊富に手掛けてきた弁護士が、フォレンジック後の全体像までイメージしながら調査の範囲などをコンサルティング致します。
TMIプライバシー&セキュリティコンサルティング 取締役
TMI総合法律事務所 パートナー弁護士
訴訟や不祥事対応を見据えた平時における社内の情報管理の管理体制に関するアドバイス、情報漏洩事案を含む有事におけるフォレンジック調査方法のコンサルティングや社内調査の実施に従事。長期の海外在住経験に基づく英語力を有し、クロスボーダー案件への対応を得意とする。平時・有事を問わず、クライアントファーストの精神で、クライアントの立場に寄り添いながら、どのようにすればクライアントにとって最善の結果を導くことができるかを常に考えながらアドバイスすることを信条とする。